アネスアルファ

心臓血管麻酔専門医試験⑧

2015年 心臓血管麻酔専門医認定試験

・ファローの症例、胸骨正中切開の既往あり。手術中剥離しているときにSpO2が95%から70%へ低下、収縮期血圧が80から90mmHgに上昇。過去にどんな手術を受けていた可能性あるかand今回のエピソードに対する対応
SpO2低下+体血圧上昇=anoxic spellである
昔の手術はPAバンディングであった ×
昔の手術はBT-shuntであった ○
剥離をやめれば回復すると思われる 多分◯
PAをパーシャルクランプしてもらう ×大動脈のパーシャルクランプなら○

・三尖弁閉鎖症について正しいのはどれか?
心房間交通が必ずある ○ ASDとVSD,もしくはPDAが循環の維持に必要
DKSは左心室流出路狭窄がないときにやる ×DKS手術は左室流出路狭窄があるときに行う

・HLHSの術前管理中尿量低下した。FiO2 0.21、呼吸30の人工呼吸中でレスピでpH7.28 CO2 48 PaO2 53 Ht45 DOA5γであった。
最も有効な治療法を一つ選べ。
輸血、N2、イノバン増量、呼吸回数下げる。
Htも高く、アシドーシスは結構ぎりぎり。PaO2はまだ下げられるためN2か?

・心房細動治療ガイドライン上、「弁膜症性心房細動」に該当する弁疾患は?
リウマチ性MS◯
弁逸脱によるMR ×
AS ×
人工弁◯
僧帽弁形成術後×
★ガイドライン21/60ページ 「「弁膜症性」心房細動とはリウマチ性僧帽弁疾患、人工弁(機械弁、生体弁)置換術後を指す。なおMVP後は非弁膜症性として扱い、リウマチ性でないMRは非弁膜症性として扱う」

・非心臓手術の術前コンサルト。75歳、高血圧、脳梗塞で片麻痺 afだけど抗凝固療法は導入されていない。正しいのは?
CHADSスコアで評価するべきである◯ この人はスコア4
抗凝固薬投与が推奨される◯ スコア2以上で推奨される。
抗血小板薬投与 × 推奨はワーファリン、ダビガトラン、Xa阻害剤。

・16歳女性ASD2次孔、10×10mm、Qp/Qs1.5、下縁rim4mm以外rim問題なし(?, ?, ?, Ivcが7.7.10.4㎜)、ニッケルアレルギーあり、ASOではなく外科治療おこなった。理由は?
ニッケルアレルギー ○ニッケルチタン合金(ニチノール)で出来ているのでニッケルアレルギーには禁忌。
Qp/qs ×1.5以上で適応
2次孔だから ×良い適応
IVCタイプだから ◯?Ao側に加えて、IVC側は5mmなくても大丈夫という意見あり

・脳梗塞既往ある女性のAVR。CPB中にNIRS低下した。その時Hb8、BP44。
対応は?
輸血 Hb8なのでおそらく×
フェニレフリン投与 ○
Perfusion indexを高くする おそらく×

・下行置換症例、プロポ6mg/kg/時、ケタミン1mg/kg/時、レミで管理、術中MEPが上下肢で10%低下した。対応は?
上下肢両方でMEP低下=麻酔が深い、下肢片側の低下=送血側の虚血、両下肢の低下=脊髄虚血
→プロポフォール減量

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