心臓血管麻酔専門医試験⑧
- 2016/09/17
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2015年 心臓血管麻酔専門医認定試験 ・ファローの症例、胸骨正中切開の既往あり。手 …
去年出題された問題の内容でポイントになったところを思いつく限り書いておきます。
刺激伝導系
心房部:Kochの三角 冠静脈洞を底辺としたTodaro索と中隔尖付着部
心室部:穿通束 右冠尖と無冠尖の間にある膜性中隔の下縁(His束の通り道)
(Kochの三角の中隔尖というところが、別のものに変えられていて、間違っているという問題だったと思います。)
左冠動脈は左室に近い位置で開放する
左冠動脈の血流は80%は拡張期に流れる
右冠動脈は収縮期に優位
冠静脈洞 大心静脈 一番遠いところから返ってくる
大動脈弁狭窄症 重症度評価 高度
CWによる最高血流速度(m/sec)≧4.0
平均圧較差(mmHg)≧40
弁口面積(㎠)≦1.0
弁口面積係数(㎠/㎡)<0.6
低左心機能を伴った大動脈弁狭窄症の診断
AS(AVA≦1㎠)に対するドブタミン負荷試験
真性AS 偽性AS
弁口面積 不変 増加
駆出率 不変or増加 増加
平均圧較差 不変or増加 不変
治療方針 内科的or外科的 内科的
僧房弁狭窄症 重症度評価 高度
平均圧較差(mmHg)>10
収縮期肺動脈圧>50
弁口面積(㎠)<1.0
PHTによる弁口面積測定
AR合併ではPHTは短縮されるためMVAが過大評価される点に注意
SAMのハイリスク
1 S状心室中隔
2 C-sept<2.5cm
3 AL/PL比<1
4 長い前尖、長い後尖
5 小さなリングサイズ
6 小さなLVEDサイズ
(問題は誤っているものを選ぶで、大きなリングサイズという選択肢が間違いかと思いました)
収縮性心膜炎
吸気時、経三尖弁E波増加、経僧房弁E波は減少
原発性心臓腫瘍
良性腫瘍(75%)
粘液腫 左房に多い
(問題では、右房に多いという選択肢があったかと思います)